『第291話』 OA機器導入で目に一層の負担
目の異常を表す言葉にはさまざまな言い方がある。自覚症状を訴える表現だけでも、痛い、しみる、かゆい、チカチカする、ショボショボする、ゴロつく、ジュクジュクする、かすむ、モヤモヤする、ヒクヒクするなどがある。
目の疲労は、脳神経に直接影響を与えて頭が重くなったり、頭痛や肩凝りの原因にもなる。目は起きてから寝るまで絶えず脳に画像信号を送り続けている。
特に、OA機器の導入によって、より目にかかる負担が重くなってきた。テレビを見ているときは画画を見続けているから、目を動かすことは少ない。しかし、パソコンなどでは視点が資料、キーボード、画面の三点を移動するので、目の焦点を合わせるために毛様体筋が絶えず運動し続けることになる。また、集中することによってまばたきが少なくなり、より目の疲労を増すことにもなる。
目の疲労を回復させるためには、遠くを見る、目を冷やす、目の体操をする、目のくぼみを心地良い程度に指圧する、首を回すといったことを30分に1回程度実行するとよい。
遠くを見ている時には水晶体の周りを囲んでいる毛様体筋が緩んで水晶体(レンズ)が本来の厚さになる。これが、目の疲労回復につながる。
集中して物を見ていると、栄養や酸素を供給するためにより多くの血液が送られて目が充血し、かゆみなどの原因となる。このときには目を冷やすと症状が和らぐ。
お風呂(ふろ)に入ったときには湯船で温めたタオルを軽く絞り、軽く目に当て、血行を促進させれば老廃物の代謝を促進して、目の疲労回復を助ける。
新年度が始まり、職場や学校で目を酷使することも増える。目のケアに配慮することも必要だ。
目薬を購入するときには症状に合わせてさまざまなものがあるので薬局・薬店で相談してもらいたい。