『第535話』 【内臓脂肪減らそう】筋肉を動かして燃焼を
秋田の冬は雪かきが日課だ。体を動かすことは、糖尿病や高脂血症の予防に大いに役立つ。
糖尿病ではないが、正常値より高血糖を示す人は境界型に含まれる。このままではやがて糖尿病に向かうであろうと予想される人たちだ。
この段階では薬よりも運動することを強く勧めている。体を動かすと内臓脂肪を燃焼させることができるからだ。
薬は血液中の糖分や中性脂肪、コレステロールなどの数値は下げるが、内臓脂肪を落としてはいない。
本来、糖尿病や高脂血症は内臓脂肪が過剰に蓄積されることが原因だ。
この内蔵脂肪は筋肉を動かすときのエネルギー源となるものだ。運動して筋肉が強化されるとブドウ糖をよく利用できるようにもなる。
運動が大事であることは理解していても、たいていの人が長続きしない。運動の効果がすぐには表れないからだ。
そこで運動がしたくなるようなことを考えよう。ダイエット中の人はケーキやお菓子を目に付くところに置かないなど、食べ物から遠ざかる工夫が必要だ。
運動はその逆でトレーニングウェアやスニーカーなどを目に付くところに置く。スポーツ番組を頻繁に見て、自分もしようという気持ちを起こさせる。
そして何よりも、なぜ運動しようと決めたのか、それによってどんな効果を得られるのかを紙に書き、いつも目につくところに張る。
境界型領域ではまだ自覚症状はないが、心臓を含めた大きな血管の障害や動脈硬化は始まっている。つまりこの時期に血糖値を正常に戻す努力をスタートさせなくてはならない。
適正な食事量、運動不足の解消は、糖尿病、高脂血症、痛風などの生活習慣病に薬以上の大きな効果をもたらすことがよくある。