『第517話』 【口臭】消毒液でチェック、歯磨きを

普段口臭の少ない人でも、早朝に自分の口臭が気になったことはないだろうか?

食後3時間たったころにも口臭が強くなる。

口臭は、食べ物の残りかすやはがれた口中の粘膜上皮が雑菌で分解されたり、蛋白(たんぱく)が酵素分解されてできた産物などが合わさって生じるガスが原因だ。このガスは揮発性硫黄化合物と呼ばれる。

野菜が腐ったときに発生するメチルメルカプタン、卵が腐ったときにでる硫化水素、ごみのにおいであるジメチルサルファイドなどが硫黄化合物の中でも特に強烈な悪臭で、これらがまさに口の中で発生している状態だ。

唾(だ)液には自浄作用があるが、早朝と食後3時間あたりにその量が少なくなる。また蛋白分解反応や腐敗反応はこの時間帯に進みやすくなるため硫黄化合物が増えてくる。

口臭が気になるとき、コップに息を入れ、いったんきれいな息をすってからコップの中のにおいをかいでみる。

単純な方法だが、アセトン臭やアンモニア臭、ガス漏れのようなにおい、ほこりっぽいにおいなどさまざまな答えが返ってくる。

家庭に消毒液のオキシドールがあるときはそれを2倍に薄めて口に含み、ぶくぶくやってみる。たくさん泡が出たら口臭が発生している目安になる。

口臭防止に1番良いのはこまめに歯を磨くことだ。食後だけでなく、起床時、就寝時にも磨きたい。

お酒やたばこも口臭の元凶になりやすい。減らすか口臭剤を使用しよう。

食間には消臭効果のある緑茶、コーヒーなどを飲むのもよく、柑橘(かんきつ)類も効果がある。

アルコールの入ったすっきり系の洗口剤は含んだときは爽(そう)快感があるが、短時間のうちにアルコールが口内乾燥を引き起こしてしまうので、前よりもにおいが強くなることがある。

ますます食べ物がおいしくなる季節、お口のエチケットをお忘れなく。