『第21話』 医師が実行する風邪の予防方法

風邪は1日の温度変化が激しい時ほど要注意である。特に秋田は日中ぽかぽかでも、陽が陰るとぐっと冷え込む。体が温度差に対応できなくなると、風邪につけいられやすくなる。夜、戸外に出掛ける人は気をつけてほしい。

ところで1年中風邪の患者を相手にする医師たちに、日ごろどのような予防策

とっているかアンケートした結果がある。ほとんどの医師が、「人込みの中へできるだけ行かない。外出後は必ずうがいをする」と答えている。次に、「バランスのとれた食事を1日3回できるだけ同じ時間に取る。またビタミンCを率先して取る」「過労を避け、睡眠を十分に取る」と、私たちが医師から受けるアドバイス通りである。腹巻きをしたり、肩にバスタオルを巻いて寝ることは体の保温効果を高め、熟睡できる良い方法で疲れたときには効果的だという。ふだんから皮膚の鍛錬も必要だが、暑くなったら脱ぐ、寒くなったら着るをこまめにし、汗をかいたらとにかく下着を替えることが大事だ。

「ひいたかな」と思ったら、アスピリンを飲む人から、抗ヒスタミン剤、ビタミンC剤、せき止めドロップ、軽い抗生物質までとさまざまで、さすがに、自分の体に反応の良い薬を心得ている。ほかにも、ショウガ入りはちみつのお湯割り、カリン酒のお湯割りなどなど。賛否両論だが、ワクチンの予防接種をすすめる医師も多く、スタッフともども実行しているという。

しかし極め付きはこれ。「風邪などひいていられない」と自分に言い聞かせることだという。自分が倒れては患者を治すことはできない。この緊張感が、風邪につけいれられないコツだという。

医学が進んでも、やはり「病は気から」の精神が根本にはあるのだろう