『第57話』 40代ダイエット、気長にゆっくり

夏が近づくと、雑誌の見出しにはダイエット特集が増えてくる。ダイエット産業の繁栄は、その失敗者がいかに多いかの裏返しだ。

40代は男女とも身体の変わり目といわれる。多くの男性は働き盛りとなり、運動不足となる。しかし、食習慣は変わらないため、肥満になりやすい。

一方、女性は更年期に向かい、卵巣ホルモンの分泌が減るといったホルモンの変化が身体を太りやすい状態にしてしまう。

しかも30代から40代にかけて、じっとしていても消費するエネルギー量(基礎代謝量)が次第に落ちてくる。しかし、だからといって食欲も落ちるということはない。

このように年齢とともに太る要因が増え、同時に成人病を招きやすくなる。

40代のダイエットのコツは、気長にゆっくりやせることだ。若いころはホルモンや臓器の働きが活発なので、少々急激なダイエットをしても身体はなんとか耐えることができる。

しかし40歳を過ぎてからは、体に与える影響が深刻だ。まず貧血や冷え性になりやすい。髪や肌のつやが失われ、しわも多くなって年齢よりも老けて見えるようになったりする。

食事では単純に食べる量を減らすのではなく、エネルギー量を減らすようなメニュー作りを工夫する。

主婦は家族の食べ残しをやたら食べないように。

ストレスが多い時に飲食の機会があると、食欲のコントロールを失うので注意したい