『第81話』 多彩な介護用品、薬局にカタログ

老齢人口の増加とともに、老人福祉施設の充実が急務であることはだれしもが認めるところだ。しかし、体が不自由になっても、引き続き住み慣れた地域社会の中で生活することを希望するお年寄りも多い。

在宅介護で問題となるのは、介護する人員の派遣、家族に対する指導・助言・教育、介護用品の供給体制だろう。こうした介護支援体制は介護を必要とする人の近くで、きめ細かく展開されていく必要がある。このため地域ごとに在宅介護支援センターの設置や在宅介護相談協力員の確保が検討されている。

秋田市内の一部の薬局や福祉施設では、介護用品を実際に見ることが可能だ。

薬局では以前から幅広く介護用品を扱ってきたが、ベッドや入浴バスといった大型の介護用品を展示する十分な設置スペースが確保できずニーズに応じきれないのか実情だ。

そこで、こうした在宅介護用品のカタログとその取り扱い方法を解説したマニュアルが、全国の基準薬局に常時置かれるようになった。

介護用品には使う人の好みや使い方の違いもあって、一つの機能でもいろいろな形のものがある。また、危険の有無や介護を必要とする人の状況によっては必要のない介護用品もあり、基準薬局でアドバイスを受けることもできる。

最近の介護用品は電子機器が組み込まれたものもあり、購入には主治医や担当保健婦などから意見を聞くことも必要だ