『第82話』 救急箱も大掃除、薬品の鮮度保つ

年末の恒例行事といえば大掃除。どこの家庭、職場でも1年間のあかを落とし、新年を迎える準備に大忙しだ。

この機会にぜひ、救急箱の中も掃除してもらいたい。傷口に使った残りのガーゼや脱脂綿が、そのまま何年も入っていることもある。

これらは細菌に汚染されている場合もあるので、新しいものと交換が必要だ。

ガーゼ、脱脂綿は「日本薬局方」という薬の公定書に収載されている立派な医薬品だ。薬局、薬店で日本薬局方と表示されているものを購入してもらいたい。

汚れた包帯は洗濯し、塩素系の漂白剤に漬け消毒するとよい。しまうときにはよく乾燥しているか注意する。

使いかけた風邪薬や胃薬が入っていないだろうか。未開封であれば通常、製造年月日から3年、開封していれば6カ月が使用期限だ。新しい薬を購入したり、開封した場合は日付を記入しておく。

使うときに慌てないためにも必要なことをメモし、一緒に入れておくとよい。メモには、夜間休日診療所、かかりつけの医師、薬局、親せきの電話番号も記入する。

年末年始に開いている医療機関の一覧が、各市町村から発表されるので、これも忘れず入れておこう。どこにしまったのか忘れがちな健康保険証の保管場所としての利用方法もある。

きれいになった救急箱を医薬品情報の収集箱としても活用してもらいたい