『第318話』 服用上の注意を理解して有効に

ゲット・ジ・アンサーズ(3)

今回は「この薬を使うときに注意することは?」という主題で話を進めてみよう。

薬の飲み方には、「毎食後3回服用」とか「1日2回服用」などいろいろなケースがある。最近は朝食を取らない人も多く、1日2回しか食事をしないのに「毎食後3回服用」と言われてどのように服用したらよいのか困っている人もいる。

薬を食後に飲むように指示することが多いのは、胃の中に食物がある状態で飲んだ方が胃に対する刺激が少ないという理由によるものだ。従って、朝食を取らない人は、できるだけ何か軽いものを食べてから飲むなどの工夫をし、適切な間隔を空けて3回という服用回数を守ることが大切だ。

また、朝早い人、夜遅い人といったライフサイクルの違う人もいて、この場合も起きた時間を起点として服用することができる薬なのか、別の服用方法が必要になるのか、医師や薬剤師に相談をしながら服用間隔を決めるようにしたい。薬の種類によっては、1日1回あるいは2回の服用で同じ効果を発揮する薬もあり、病気の状態で異なるが、薬を変更することが可能な場合もある。

また、抗菌剤などでは一定期間飲み続けるよう指示されることがある。症状がなくなれば、飲まなくてもいいと思っている人もいるが、水虫を治療するグリセオフルビンのように症状がなくなっても新しい皮膚に生まれ代わり、皮膚の中に白癬(はくせん)菌がいなくなるまで服用しなければ効果のない薬もある。

また、うっかり薬を飲み忘れてしまったときや、逆に間違って多く服用してしまったときの対応策などを聞いておいた方がいい。

単に「薬を飲む」というだけでも、医師や薬剤師に質問をして確認しておくべきことは多い。