「県民の皆様へ」掲載いたしました。

薬局・薬剤師をご活用ください ~新型コロナウィルスに立ち向かいましょう~

令和2年4月13日
県民の皆様へ
一般社団法人秋田県薬剤師会
会長 大越 英雄

薬局は地域医療と健康を守るための重要な拠点であり、私たち薬剤師は、県民の健康を守る職の一つとして、法に基づき医薬品の供給・公衆衛生の維持を義務としております。今回の様な災害時においても、秋田県薬剤師会の薬剤師は一丸となり、薬局の機能を継続的に確保して県民の皆様を支援いたします。

<ひとりひとりの基本的な感染対策をお願いします>
・手洗いについて
ウィルス感染対策として、もっとも重要なことは触れないこと。触れた場合には速やかに排除することです。そのために手洗いは最も重要な対策となります。 せっけんを用いて20秒以上の手洗い。流水での手洗いでも効果はありますが、せっけんを用いることでほぼ全てのウィルスを除去することができます。

・マスクについて
マスクには様々な種類があり、特定の用途に用いられる医療用マスクや皆様が使用している不織布製の使い捨てマスクなどがあります。現在、使い捨てマスクの供給が世界的に滞っているため、口からの飛沫を避ける機能としては再利用も可能である布製マスクを製作して使用することも有効です。布製マスクの製作方法については様々なところで紹介されていますのでご参照ください。

*使い捨てマスクについては数回であれば水洗いも可能かと思われますが、アイロンをかけることは避けてください。

・消毒薬について コロナウィルスはその構造により消毒用アルコールを用いる事が有効ですが、消毒用アルコールもマスク同様入手しづらい状況となっています。手指の消毒には60~80%の濃度の消毒用アルコールが必要ですが、手の触れる場所、そのほか身の回りのものの消毒については次亜塩素酸ナトリウム(ミルトン、ハイターなど)を利用した消毒も可能です。

*次亜塩素酸ナトリウムを利用したものについては皮膚の消毒には適さないため注意してください。
*次亜塩素酸水の使用については製造方法、製造日、保存環境等で有効性が損なわれる場合があります。

<新型コロナウィルス感染症の治療について>
新型コロナウィルスへの有効性が期待できる医薬品の供給拡大準備が行われております。ファビピラビル(商品名アビガン)という薬は、新型インフルエンザの治療薬として承認された薬で今回の新型コロナウィルスにも有効であるという臨床報告が集積されつつありますが、副作用の問題もあり、使用には医師の慎重な判断が必要な薬です。 そのほかにも有効な治療薬を見つけるための取り組みが行われています。

*「コロナに有効」と称した輸入医薬品、健康食品等の宣伝が見られますが、デマや法律に違反した広告の可能性があるばかりでなく、健康被害の心配もあります。ご注意ください。

<地域医療を守るために>
病院、診療所等は、日常から慢性疾患の患者さんの他、急性な体調不良の患者さんの対応にも追われています。今回の様な感染症が流行すると、発熱している等の症状が見られる患者さんの受診について制限が行われている場合があります。熱っぽい、体調が悪いなどの症状がある場合、薬局ではお電話で受診前の相談対応も可能です。患者さんの状態に応じて受診を促し(受診勧奨)、医療資源の適切な活用をはかります。発熱時などはできるだけ他者との接触をさけるようにご配慮ください。

*新型コロナウィルス疑いの受診、検査の目安としては、発熱が4日間継続した場合となっています。

今こそ皆様の地域にある薬局をご活用頂き、ご不安な事があれば相談していただきたいと思います。

県民の皆様へ(薬局・薬剤師をご活用ください)

医薬品情報センター

4月22日更新

県内においても新型コロナウィルス感染が確認され、感染拡大防止のためには基本的な対策を行うことが必要になります。秋田県薬剤師会では、厚生労働省の新型コロナウイルスに関する情報のもと、県民のみなさまにお知らせいたします。

<感染の予防について>
普段の健康管理が重要となります。休息や睡眠を十分にとり、体調を良好にしておくことが重要です。現在、病気治療中の方は特に注意をしてください。

<正しい手洗いの方法>
・流水と石鹸による手洗いを頻回に行いましょう。
・特に外出した後や咳をした後、口や鼻、目等に触る前には手洗いを徹底しましょう。

【厚生労働省 手洗いポスター】
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/dl/poster25b.pdf

【厚生労働省 正しい手洗いの方法(動画)】
https://www.youtube.com/watch?v=V77Zk9VMF-I

<正しいマスクの使用方法と効果について>
・咳をする場合には口や鼻をティッシュで覆う等の咳エチケットを守り、 周りの人への感染を予防するため、サージカルマスクを着用し、人が多く集まる場所は避けてください。なお、薬局等の店頭でもお知らせしておりますが、マスクや消毒薬などの安定的な供給の確保の観点から、買い占め等を行わないようご協力をお願いいたします。

【厚生労働省 咳エチケット】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html

【政府インターネットテレビ マスクの正しい着け方(動画)】
https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg20344.html

【WHO When and how to use masks】
https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/advice-for-public/when-and-how-to-use-masks

<消毒の方法>
新型コロナウイルスはエンベロープウイルスですので、アルコールなどで感染力を失うことが知られています。

●物の消毒
トイレや洗面所は、通常の家庭用洗剤ですすぎ、家庭用消毒剤でこまめに消毒しましょう。タオル、衣類、食器、箸・スプーンなどは、通常の洗濯や洗浄でかまいません。感染が疑われる家族の使用したものを分けて洗う必要はありません。洗浄前のものを共有しないようにしてください。
家庭用塩素系漂白剤を使う場合、主成分が「次亜塩素酸ナトリウム」であることを確認し、濃度が0.05%(製品の濃度が6%の場合、水3Lに液を25mL)になるように調製してください。次亜塩素酸ナトリウムはすべての微生物に有効な消毒薬ですが、汚れ(有機物)があると効力が激減します。また、金属腐食性があるため、金属製の物には適しません。

●手指の消毒
汚れがあると消毒効果が得られないため、まずは流水と石けんで洗浄して、乾燥後に速乾性手指消毒薬を用います。
市販の製品としては、消毒用エタノールのみの製品やポピドンヨード等を含む消毒用エタノール製品があります。これらを1.2 ~ 3 mLを手指に擦り込んで用います。
消毒用エタノールには脱脂作用があるため、高度の頻回使用で手荒れが生じやすくなります。添加物にグリセリンなどの保湿剤を含有しているものを用いると、手荒れが生じにくくなります。

〇アルコール消毒液が手に入らない場合
現在、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)にて、「新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価に関する検討委員会」が設置され、新型コロナウイルスへの有効性が検討されているところです。
https://www.nite.go.jp/information/osirase20200415.html

しかしながら、新型コロナウイルスに対する有効性が確認されたとしても、手指などの消毒に適しているとは限りません。手指に適さない消毒方法は皮膚を傷めるおそれがあります。正常な皮膚は非常に強力な感染防御バリアです。手荒れが生じてしまうと、消毒薬が皮膚から吸収されやすくなったり、感染を受けやすくなったりします。

石けんやハンドソープを使った丁寧な手洗いを行い、アルコール消毒剤が手に入るようであれば補助的に使用しましょう。

<検査等について>

(厚生労働省資料より)

令和2年3月6日から新型コロナウイルス感染症のPCR検査が保険適用となりました。
しかしながら、希望すれば誰でも全ての医療機関でPCR検査ができるということではありません。
「帰国者・接触者相談センター」や一般の医療機関において検査が必要と判断された場合は、紹介された「帰国者・接触者外来」で検査を受けることになります。
「帰国者・接触者外来」は公表されていませんので、次のいずれかの症状があり感染が疑われる場合は、これまでと同様に、「帰国者・接触者相談センター」にご相談ください。
・風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続く(解熱剤を飲み続けなくてはならない人を含む)
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある

以下のような人は重症化しやすいため、この症状が2日程度続く場合は、
ご相談ください。
・高齢者
・糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)の基礎疾患がある人、
透析を受けている人 
・免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている人
*妊娠中の方については、念のため、重症化しやすい方と同様に、早めにご相談ください。

※あきた帰国者・接触者相談センター
電話番号 018-866-7050
開 設 日 令和2年3月2日(月)午前9時~
受付時間 24時間


不要不急の外出を控えるため、かかりつけ医で常時診療を受けている方は、以下のとおりお薬をお受け取りいただけます。
患者さん自身が電話でかかりつけ医に相談し、医師・歯科医師が電話再診で良いと判断すれば、処方箋情報が薬局に送られ、患者さんは「薬局で薬を受け取る」または「自宅に配送する」ことができるため、感染リスクの低減につながります。初診の場合も可能ですが、まずはかかりつけ医にご相談ください。
また、初めて服用される薬については、必要に応じて対面での説明が必要な場合がございます。かかりつけ薬局にご相談ください。

<参考資料>
その他、新型コロナウイルス感染症に関する詳細については下記をご覧ください。
・秋田県 新型コロナウイルス感染症について
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/16317

・厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&Aのページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou
/dengue_fever_qa_00001.html

・日本薬剤師会 新型コロナウイルス関連肺炎に関する情報
https://www.nichiyaku.or.jp/activities/disaster/virus.html