『第35話』 頓服薬の使用は1日3回程度に

激しい痛みや発作、ぜん息、発熱などの症状がひどいとき、一時的に飲む薬が屯服だ。一定の間隔で飲む通常の薬と違って1回量で十分効くようになっており、効き目も早く表れる。

解熱剤は通常38.5度以上の発熱が2~3時間続き、下がる傾向がないとき使用する。たいてい20~30分で効果が出てくるが、効かないからといって続けて使用せず、最低4~6時間はあけるようにする。使用回数も1日2回程度にとどめる。

子供の場合、解熱剤と吐き気止めの座薬がいっしょに処方されることもある。高熱時にはひきつけ(熱性けいれん)を起こすこともあるので、まず解熱剤を先に使用し、30分~1時間たってから吐き気止めの座薬を使うのがよい。

頭痛、腹痛、歯痛などには鎮痛剤を服用する。解熱剤と同様に続けて飲むときは4~6時間の間隔をあけ、1日3回以内にとどめる。

片頭痛(血管が拡張しておこる頭痛)の場合、いったん起きてしまえば一般の鎮痛剤では効かないことがある。そのときは頭部を冷やし、体を横にして休むのが有効だ。発作の予感があるときは、血管収縮剤配合の薬を前もって飲むようにする。痛風による疼(とう)痛など、特に医師の指示がある薬はそれに従う。

下剤や睡眠剤は寝る前に飲む。ただしどちらも、まずは生活のリズムを正常にもどすという努力を忘れずに