『第46話』 花粉症予防には細かな配慮必要

数年前から、天気予報とともに花粉情報も伝えられるようになった。特に春先は、スギ花粉によるアレルギー患者が増える。

スギ自体は200万年もの昔から存在しているのに、花粉症が報告され始めたのは近年のことだ。

花粉が目の粘膜と接触すれば、涙やかゆみ、まぶたのはれを引き起こす。鼻粘膜と接触すれば、くしゃみ鼻水、鼻づまりの症状となり、花粉が吸入されると気管支ぜんそくの症状が出てくる。

花粉に対するアレルギーは、体質が大きくかかわっているが、食生活や食品添加物の問題、住まいの環境やストレスなども影響する。

患者数はスギの木の多い地方よりも、都市部で圧倒的に多い。浮遊している花粉にイオウ酸化物や窒素酸化物といった大気汚染物質が付着し、人の粘膜に達するころにはさらに刺激の強い花粉になってしまうからだ。

予防策としては帰宅時に洋服を外でたたいて花粉を家の中に持ち込まないようにし、洗顔、洗眼、うがいをし、鼻をかむなど細かな配慮も必要だ。

花粉症のためのマスクやメガネも売られているが、ガーゼは毎日交換し、水洗いをしないと効果は薄い。

風邪にかかると症状は悪化するので注意が必要。軽い花粉症は一般の風邪薬で対処できるが、症状が重い場合は抗ヒスタミン剤が必要となる